ソフトウェアの外部委託について
近年、IT技術者の不足が叫ばれていますが、現場感覚としては益々需要が高まっているという印象です。
一つが最早BUZZワードともなりつつあるDX化ニーズですが、何より製造業における高付加価値化がソフトアプリケーションの充実化に向いているという点です。
機構や構造における差別化は開発の長期化、高投資になりがちです。また訴求範囲が限られるという側面があります。一方ソフトアプリケーションは作り方によっては汎用性も高く、他製品にも応用可能で費用対効果が大きいといえます。
もちろん近年の人材不足とソフトの高度化でソフトウェア投資額も拡大の一途を辿っています。しかしながら、少子高齢化による自動化ニーズ、スマホ機能の高機能化による他製品への同使用感のニーズ、メタバースの進行などでハードからソフトへの移行は加速度的に進んでいくと考えられます。
このようなソフト需要拡大の一方で、ではIT技術者をどのように確保していくかという課題が残ります。IT業界であればこれまでの業界慣習やノウハウにより、ある程度柔軟な人材確保が可能でしょう。一方、これまでIT投資をあまり行ってこなかった建設、機械系などの企業はIT技術者確保に大変苦労しているのが現状です。
そもそもどのような人材をどのようなルートで探してよいのかが分からない状況です。そうなると或る程度名の知れた大手IT、ソフトハウス企業に相談し、高めの相場で受注するという状況となります。また企業であれば信用を優先するため必ず法人口座のある企業としか取引しません。仲介するエージェントも増えていますが利用は非常に限られており、特にフリーランスエンジニアを仲介するエージェントの活用もほぼありません。
このような現状を俯瞰する限り、需要と供給のゆがみ、ミスマッチが起こっているのではないかと我々は推測しています。
このようなミスマッチをどのように埋めるかが我々業界の課題と捉え、状況を注視していく必要があると考えています。